ちょっと浮かれた気分で居られない状況に陥る
つい先日、イスラエルがイランの核施設を攻撃してその後現在進行形でアメリカがバンカーバスター(地下深くの目標を攻撃できる爆弾)でイランを攻撃したり大変なことになっていますが(このスクショは2024/6/22の真夜中のハンマー作戦のころ💧)
今としては何事もなく過ぎた過去なんですが、 実はこの時2024年4月中旬、ちょっと焦ることがありました。
遡ること前夜、4/13のこと。
ワディラムのキャンプで寝ているのですが、夜中に軍用機がスクランブル発進を行っているのか、すごい速度で何度か上空を飛行していた。
砂漠のど真ん中なので昼間もまぁ何もなければ静かなんですが、夜に至ってはまず車も通らないので、まさに静謐な夜に包まれて眠っている、そんなところへ突然明らかに民間航空機とは違う騒音。
翌朝何の気なしにネットのニュースを見たら、隣国イスラエルの紛争が徐々に拡大して、イスラエルがイランの大使館を威嚇攻撃したら、今度はなんとイランによるイスラエルへの報復攻撃があって、その影響で安全上の理由からヨルダン国内の空域閉鎖を行ったと。つまりアンマン国際空港を発着する飛行機は現状無いということ。
リアルタイムの世界の飛行機の発着状況が見れるサイトを見たらこんな感じ。
😱😱😱ガ~ン!ホントに飛んでないという。
自分がヨルダンを出る日はまだ先ですが、正直不安です💧最悪、このまま飛行機が飛ばないとして、事情が事情だけに空港が再開した時にアディスアベバまでは変更というか振替はできそうですが、予定しているこれから先のマダガスカルの旅はキャンセル不可の航空券なので全てパーになる恐れもあり。せっかく数日前に取り直したばかりなのになんてツイてない😢😢
などなど穏やかでない心境でワディラムからワディムサへ砂漠の一本道を北上しています。
世界一入場料が高い世界遺産
ネットでこのキーワードでググると必ずヒットするのがここ、ペトラ遺跡。
GoogleのGeminiでもAIがそう判断する位なので、まぁ一般の認識としてはそうなのだと思っていたが、実はそうでもないらしい。
以下のサイトが詳しい
ペトラ遺跡の入場料は日本円で大体一万円なのだが、このサイトによると、
セーシェル諸島の離れ小島のアルダブラ環礁の入島料が100€ などなど。
個人的に世界一周中の最後の方で行ってきたガラパゴス諸島が法外に高かったので(2024年から入島料が100ドルから200ドルに倍増とか💦)今考えるとペトラ遺跡は怒りがわくほどではないのだが、ただ日本人にポピュラーな世界遺産で入場料が高いところとなるとやはりここなのだろう。
いずれにしても物価の安い国の人はなかなか行く気にはなれないような強気の価格設定。因みにヨルダン国民はその50分の一、つまり200円で入れるらしい、、、
世界遺産でも有名どころだと例えばインドのタージマハルだって中国の諸々の世界遺産も国民と外国人とでは価格設定が違うのだが、50倍とは、、、それを考えると、先進国の中でも給与水準の低い日本は、そこまで差をつけなくてもいいけど、国内の世界遺産は正直外国人にとってお得以外の何物でもないから、外国人価格を設けるべきとは思いますよね😠😠
因みに、ペトラ遺跡は一応丸2日見る予定で、ワディムサ二泊で動いています。
事前に調べていて、入場料がかなり高いというのはわかったのですが、2日券というのもあり、それがかなりお得だとわかっていたので、それを買って2日間に分けてゆっくり見ようと思ってのことです。
チケットの価格ですが、
1日券 50JOD 日本円で一万円ちょっと
2日券 55JOD
3日券 60JOD
というある意味ズルい価格設定。
一般的に考えてこの価格構成は絶対おかしいだろうと思う。
USJのようなアミューズメントパークだって2日券は1日券の倍よりちょっとお得な価格だし、ディズニーワールド(ウォルト・ディズニー・ワールド)の入場料は、1日券は大人1人119ドル~、複数日券は大人2日248ドル~だし、
1日券と2日券が大差ないって、、、人の心理につけこむというか。
だったらせっかくだからということで、私も例にもれず2日券購入しました。
ワディラムからワディムサ
砂漠の中の一本道をワディムサ(ペトラ遺産のある村)を目指し北上。
どのように維持管理するのかわからないけれど、本当に他の中東の国々同様に、道路はただただまっすぐで凸凹がなくてきれいに舗装されていて、もちろん雨など降らないので視界は極めて良好で、中東におけるどの国も、都市間のルートに限って言えば絶対に日本のペーパードライバーであっても簡単に運転できそう。
もうちょっとでワディムサ。村に近づくにつれ風力発電のウインドミルが散見される。
ワディラムではたくさんソーラーパネルを見たけれど(ソーラーパネルという発明がおそらくこのような電線を引きにくい場所での便利な生活を限りなく可能にしているんだな、と不便な場所に来るたび感慨にふける)、ヨルダンはアラビア半島に位置しているが産油国ではないので電力の供給は限りなくクリーンに近いといったところかと思いきや、今のところまだ電源としては原油に頼らざるを得ないらしく、自国でも生産しているらしいが8割がたサウジからの輸入らしい。でも絶対こんなに雨が降らなくて太陽の光がさんさん降り注ぐんだから絶対太陽光にかじを取るんだろうな。
興味のある方はここをクリック↓↓
一旦トイレ休憩したお土産屋からの景色
肉眼では見えたのだが、遠くかなた前方にかすかにワディムサの町が見える。
ざっくりとどんな様子か
ペトラ遺跡ですが、ここは名だたる観光名所なので、混雑したらいやだなぁとは思い一応前日というか到着したその日にチケットは買っておいたのだが、このご時世(第五次中東戦争に発展しかねない隣国の紛争)、わざわざ安全ではない国へ旅行する人は多いとは言えず、前日の時点でそれほど混雑している印象ではなかった。
ところで、入場料が高いし、それほどこの辺の地理や歴史に造詣が深くなくもともと興味があったわけではないけれどなぜここへ来たいと思っていたのかというと、
世界遺産に登録された年度が古いからというのも一因。
近年はおびただしい数が新たに登録されているけれど、古い年代のものは本当に地球と人類の守るべき貴重な遺産と思っていて、そういう意味で1985年に登録されたここも自分にとっては楽しみの一つであった。
まぁ多くの人がブログに記事を書いているし、youtubeでもたくさんどんなだか紹介されているので詳細はそちらを見ていただくとして、ざっくりの様子を。
ビジターセンター。朝8時には到着。
普段がどうなのか知らないので比べようがないけれど、やはり隣国の紛争の影響でヨルダンを旅行する人も普段より少ないのだろう、宿屋の主人もワディラムのベドウィンキャンプの人も商売あがったりとぼやいていた。
ビジターセンターにおいてある無料のガイドブック。日本語版もあります。
ところどころ変な訳でしたが、とても助かりました。
まさかこんな前時代的な装備で警備の仕事をするのもナンセンスだし、この人たちはおそらく映画か何かのエキストラ?
シーク、というらしい。このような一本道を20分以上歩く。
距離にして1.5キロあるらしい。これだけでもう大概(笑)
この辺の感じ、行ったことないけどグランドキャニオンやアメリカの国立公園もきっと似た感じと思う。以前行ってきた中国のウイグル自治区の天山神秘大峡谷にも似ている。
と、上の写真のような岩の間の一本道を抜けると、
てて~ん!と、有名なエル・ハズネ(宝物殿)が姿を現す。
高さ約40メートルで、幅は約25メートルとのことですが、かなり大きいです。
よくこんなの大昔に作ったなぁと思うし、ちゃんと保存しているのもすごい。
この辺歩きながら、時々空港の様子をflight rader 24(世界中の主に商用で運用している飛行機の運航状況がリアルタイムでわかるサイト)をチェックしながら不安な気持ちで見て廻っている。
と、どうやらX(旧Twitter)で空港が再開したもようなのでとりあえず😌ほっとする。匿名性なので真贋はアレなんだけど、なんてったってXは情報が早いと思っている。
ワディラム同様に崖を登ったりしているんだけど、
入場料が高いだけあって、警官?か警備員らしき人が要所要所にいて監視している。
で、基本ちゃんと階段があるところは登って行ける。
悪名高きベドウィンの物売りもそれほどたくさんの店はやっていない。
ローマ劇場。コツコツと係員の方が修復作業をしています
コリントの墓、王家の墓など。
この辺はやや横道にそれるので、皆が皆見に来てはいない
Great templeの辺り
大枚払っているので、元は取りたいと思ってひたすら歩く歩くのだが、
またも横道にそれて、ちょっと迷って地元民というかベドウィンのお家に遭遇するという、、、
この日の最後は一番奥にあるエド・ディルを目指す。
通常がどうかよくわからないけれど、ほんとに観光客はたぶん少ないくらいなんだと思う。
エド・ディル。
ナバテア王国の重要な墓所として紀元前 3 年に建てられた由緒ある石の神殿。
高さ約45メートル、幅約50メートル有るらしいく、エル・ハズネよりも大きいんだけれど、この辺に来るともはや疲れてどうでもよくなってて、、、実際見た印象としては狭いシークからのエル・ハズネのほうがインパクトがあった。
Google mapだとEnd of the World Coffeeという辺り。ここが天辺、一番高いところ
ここまで、旅行中なので皆が皆、空港閉鎖について知っているようではないのだが、たまたま居合わせた欧米人が出国できない可能性を嘆いていたので、flight rader 24のリアルタイムの画面を見せたらほっとした様子だった。
ペトラ遺跡へ行った感想
行ってどうだったか?と聞かれれば、よかったと思う。
すごく残念なのは、駆け足で旅行している自分のせいなのだが
ちゃんと事前に下調べというかこの辺の地理歴史を学習していないので、全てが“スゴイ!”と“ふ〜~ん”で終わった点。それこそ大枚はたくのであれば、やはり事前にある程度背景を知っておいた方が感じ方も考え方もより深みを増すのだろう。
ネットで調べたりするのが面倒だとしたら、ビジターセンターのわきにペトラミュージアムがあるのですが、そこは入場無料なので絶対に行って諸々ここに関することを頭に入れてからみた方がいい。
それと、入場料金が妥当だったかどうかについてですが、
よっぽどこの辺の歴史が好きでもなければ、一日で十分かな?と思った。
なにしろ万歩計アプリを振り返れば、この日だけで3万歩弱歩いていて、
3万歩といえば自分の中では相当歩いたほうなんだけど、その上エド・ディルまではかなり登らねばならず、生半可な運動量ではない気がした。もう一日でグロッキーというか。
なので二日目は、それほど一生懸命見て回ってもいない。見る気力なし。
自分と同宿のフランス人も一日で十分と言っていたし。
ほんとに重ね重ね、
1日券 50JOD
2日券 55JOD
3日券 60JOD
という料金設定はズルいとしか言えません(笑)